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建設業でDXをすすめる効果とは

建設業でDXをすすめる効果とは

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今だから必要なこと 第19回

今回は建設業におけるDXの必要性に絞ったテーマでお届けします。
建設業は、発注者の要望に応じた受注型の産業のため、業務の標準化が難しい特徴があります。
現場では多様な技能が求められる一方、ノウハウの明確な共有システムがなく作業者各人の能力に委ねられる部分が大きいです。このような背景から、生産性が低く労働力の不足が顕著なのも建設業界の課題です。生産性の向上や人手不足の解消のため、建設業界のDXはますます必要とされています。


建設業界のDXで解消できる課題

人手不足

建設業界のDXで省力化することにより、人手不足の課題を解消できます。たとえば、以下のデジタル技術の活用は、省力化につながります。

  • 重機の遠隔操作
  • 施工状況や指定材料の確認作業
  • 監督業務
  • AIによる自動施工

現場作業の省力化には、危険作業リスクの改善や作業員のストレス削減などのメリットもあります。
また、確認作業や監督業のデジタル化により、事務所から現場へ通うための移動時間が減り、人件費コストの削減や作業効率性の向上も実現できます。

技術継承

建設業界全体の高齢化もあり、技術継承は大きな課題となっています。若手が熟練技術者に育つまでには一定の期間が必要な一方、人材不足のため成長を待つ余裕がないのも業界の現状です。DXを活用すれば、熟練技術者のモデルをデータとして参照する仕組みが構築できます。データ化されたノウハウは一度に多くの技術者が学んだり、指導時間以外でも参照したりすることが可能です。また、作業の判断思考をAIに学習させれば、従来熟練技術者の判断を仰ぐ必要があった作業も同等レベルにおこなえます。個人の能力に頼らず、作業品質が高水準に安定する点もメリットといえます。

業務の効率化

建設業界のDXで活用するデジタル技術では、以下の業務が可能です。

  • 3次元モデルの作成
  • 意匠表現や構造
  • 設備設計の情報管理
  • コスト、仕上げ等の情報管理

情報管理には立体的な画像を使用するため、現場に行かなくてもリモートで視覚的な打ち合わせをおこなえるようになります。また、仕様変更や確認作業なども効率的にできます。
さらに、CRM(顧客管理)やSFA(営業自動化)などの導入によって、営業業務の効率化も実現できます。


建設業界でDX推進をおこなうメリット

 まとめると以下のような効果が期待できます。

  • 人手不足の解消につながる
  • 移動時間の短縮につながる
  • 3次元モデルの活用等により生産性が向上する
  • AIの活用による熟練技術の継承ができる

移動時間の短縮や生産性の向上によって、より多くの業務を円滑に進められます。また、人手不足を解消し、既存業務をより効率化できると、さらにブラッシュアップできる余地が生まれます。

大辻 明彦

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