今だから必要なこと 第15回
BPOが開く、新しい企業価値とは
BPO とは、「Business Process Outsourcing(ビジネス プロセス アウトソーシング)」の略です。企業活動における業務プロセスの一部を、業務の企画・設計から実施までを一括して外部に委託することです。BPO はアウトソーシングの一形態ですが、従来のアウトソーシングが業務の一部、とくに、すでに定型化されている業務を委託するケースが多いのに対し、BPO は、対象の業務プロセスについて、企画・設計から実施までをまるごと委託する点に特徴があります。BPO サービスを提供する事業者も、それぞれの専門性を持ってまるごと受託できる点を強みとして打ち出しています。
BPO サービスの市場規模は年々増えており、労働人口の減少などを受け、自社の経営資源をコア業務に集中させることなどを目的にBPOサービスの活用が広がっていることがうかがえます。
経営者の立場としては「自分や責任者の業務量が多く、未来の事業への時間が取れない」、管理者の立場としては「経理や給与の専門知識がなく、今のままのやり方では不安」「属人業務の後任を育てる時間がない」「担当者の急な退職で人手が足りない」などの声に対応できる仕組みと言えます。
BPOサービスを活用するメリット
1.競争力強化
自社が強みを持たない業務プロセスをBPO事業者に委託することで、コア業務に経営資源を集中させることができ、生産性の向上や競争力の強化を図ることができます。
2.業務改善、顧客満足度向上
自社よりも優れた専門性を持つBPO事業者に委託すれば、自社でその業務プロセスを行っていた際には見えなかった課題やプロセスのムダの発見が期待できます。それが業務改善や、より優れた業務品質の実現、顧客への提供価値向上につながることも期待できます。
3.コスト削減
BPO 事業者は、通常、複数の顧客の業務を受注し、受託した業務プロセスに応じて人員数を調整するため、委託元企業が自社内にその業務プロセスを残した場合の人件費などの固定費に比べて委託費を安く抑えることができる場合があります。
上記以外にも、「経営のスピードアップ」「適切な意見が言える」「リスクヘッジ」「社内に人が増えることに対する管理コストが不要になる」などの多くのメリットを出すことができます。
コロナの「5類」への移行方針とマスク着用の個人判断も重なり、人の移動が多くなってきました。新たな事業展開の必要性や、人手不足がより顕在化していることも事実です。
イデアグループでも今年度から、BPO パッケージの事業を始めます。サービスの概要については、今後のメルマガ発信などでお知らせをしていきますので、よろしくお願いいたします。
大辻 明彦